治療中の方へ

矯正治療期間中の注意など

矯正装置がお口に装着されたら(特に固定式装置の場合)矯正装置に慣れるまで、1週間くらいかかります。
装置に慣れるまでの1週間程度は、
①発音が不明瞭になります。
②食べ物によっては、(特に最初の2,3日)
  咬むと歯が痛くて食べることができないことがあります。
  (給食を残すことがあるかもしれません)
③冷たいものがしみやすくなることがあります。(知覚が過敏になっていますので、あまり冷たいもの等は避けて下さい。
④楽器が演奏しづらいことがあります(音がでにくい)等の不都合が生じることがありますので、ご理解いただきご高配下さいますようお願い致します。

食事の注意
●キャラメルやハイチュウなどの粘着性のある物、アメ玉やせんべいなどの固いものは矯正治療中は控えて下さい。
 装置が外れる原因になります。
●ガムはキシリトール配合のものだけにして下さい。
●食事の時にホッペタをかんでしまうことがありますので、ゆっくり噛むようにして下さい。
●ケチャップやカレーでワイヤーをとめているゴムが黄色くなることがあります。装置に不具合はでません。
 歯磨きをすると気にならない程度まで色がおちます。

歯磨きの注意
 装置が装着されると歯磨きが大変難しくなります。1日1回でいいので10分以上かけて丁寧に1日の汚れを落としてください。
 調整のために当院に来ていただくのは1ヶ月に一度程度ですので、毎日のセルフケアーが大変重要になります。

歯磨きの仕方
 別ページ>>>「矯正治療中の歯磨きに関して」はこちら

トラブルについて
 装置に強い力がかかると装置が外れたり、変形したりすることがあります。(気になっても指で触ったりしないで下さいね)
 下記の「固定式装置の場合」をご参照ください。

装置の取扱とトラブルに対して

A:固定式装置の場合(口のなかへ、接着材等で止めている装置)

「トラブルについて」
1)マルチブラケット装着中
●結紮線の押し込み方
唇や頬に結紮線の先が飛び出して刺さって痛い場合には先を内側へ押して向きを変えて下さい。
それでも刺激になる場合にはワックスを貼って下さい。

●ワックスに関して(装置装着時にお渡ししています
ワイヤーやブラケットが唇や頬に当たって刺激を与える場合は、ワックスをブラケットの上から貼り付けて粘膜を保護して下さい。
もし、ワックスを飲み込んでしまっても無害なので大丈夫です。

●ワイヤーが奥へ出た時
歯が移動するときにワイヤーが突き出て、ワイヤーが当たる時がありますので、ワックスを貼り付けて下さい。

●ブラケットが脱離した時
装置は硬い物を食べると変形、破折、脱落などを起こる事がありますので、ご注意下さい。
また、はずれた場合には応急処置として、ニッパー等でワイヤーを切断して外れたブラケットを取り除いて下さい。
その後、ご連絡をいただき、時間があう時に修復させていただきます。

●顎間ゴムをかける所のブラケットが脱離した時
ゴムをかけるのをやめて、当院にご連絡下さい。

2)補助弾線が変形した場合(リンガルアーチ等)
むやみにさわったりせずに当院へご連絡下さい。

3)固定式拡大装置のネジ穴がわからなくなった場合
ネジ穴を探して、そこから再度次のネジ穴が見えてくるまでまわしてみて下さい。
それが、難しい時には当院へご連絡下さい。
別ページ>>> 「拡大装置のネジのまわし方」はこちら

B:可撤式装置の場合(取り外しができる装置)

「拡大装置の装着方法について」
●装置を入れる時は親指でプラスティックを押し、奥までしっかり入れて下さい。
 (ネジを回した時は、お家の方が必ず奥まで入るか確認して下さい。)
●装置をはずす時は、装置の奥の方を指でひっかけてはずして下さい。
●ネジを回して装置を装着した時に、きついと感じることもありますが数日でなじんできます。(歯が動いている証拠です)

「清掃・保管方法について」

●装置はやさしく歯ブラシで水洗いしてください。
●熱湯、アルコール消毒などは、しないでください。変形の原因になります。
●臭いが気になる時や白い粉のようなもの(歯石)が装置に付着する場合には、
 洗浄剤(リテーナーシャイン、ポリデント)が有効です。
●装置は乾燥させずに湿った状態で保管して下さい。
●装置をはずした時は必ずケースに入れて下さい。
●修学旅行などへ行く時には、紛失したら困るので持っていかなくて大丈夫です。
 帰ってから、着ける時にきついあるいは奥まで入らずすぐに落ちてくるようであれば、
 ネジを矢印とは逆の方向へ1、2回巻き戻してから使用して下さい。

「トラブルについて」

●装置がゆるくて落ちてくる。あるいは、きつくてはねかえってきてうまく着けることができない
 【原因】
 1)装置のネジを必要以上に回りすぎている
 2)装置を毎日使用できていない。または、奥まで押し込めていない場合など
 【対応】
 ネジを矢印とは逆の方向へ 1、2回 巻き戻してから使用して下さい。

●装置を入れると、ぐらぐらしている乳歯(子どもの歯)が痛い
 【原因】
 1)永久歯への交換が近づいています。
 【対応】
 かかりつけあるいは近医にて乳歯を抜歯してもらって下さい。

●新しい永久歯(大人の歯)が邪魔して、装置が奥まで入らない
 【対応】
 お時間を頂戴し、当院にて調整が必要です。

C:保定装置(リテーナー)の場合

「人が歳をとって顔や背の丈が変わるように、歯ならびやかみ合わせも年月を重ねる中でゆっくり変化していきます。
治療で動かした歯の位置が変わらないようにして、さらにそんな生理的変化を防ぐ意味でもリテーナーはできるだけ長期的につけるのが望ましい」

正しくきれいな歯ならびを出来るだけ長くキープしたいと思うのであれば一生つけるくらいの気構えが必要です。

「保定装置の使用時間」
●最初の1年間 :1日中(基本的には食事や歯みがきの時以外は終日使用)
●2年目     :就寝時(保定装置がきつくなるようであれば、終日使用)
●3年目以後  :週末(土、日)の使用

それで保定装置がきつくなるようであれば就寝時の使用を継続

「清掃・保管方法」
●装置はやさしく歯ブラシで水洗いして下さい。
●熱湯、アルコール消毒などは、しないで下さい。
●2日に一度くらいは洗浄剤(リテーナーシャイン、ポリデントなど)を使用して下さい。
 装置の消毒と臭いを消す事ができます。
●装置は乾燥させずに、湿った状態で保管して下さい。
●装置をはずした時は必ずケースに入れて下さい。

「トラブルについて」
●保定装置がゆるくなったり、Gワイヤー(下顎の舌側に接着したワイヤー)が外れてしまった時
 そのままにせずに当院へご連絡下さい。
●装置をなくしたり、壊れてしまった場合にはすぐにご連絡下さい。
 装置を再製作する必要があります。(再製作には1ヶ月くらいのお時間と別途費用がかかります)

 *装置がきつくて入らなくなる事は、保定装置を使用していない事以外考えにくいことです。
  必ず毎日使用して、せっかく治した歯ならびをキープして下さい。