ヴィンテージまたはビンテージ(英: vintage)とは元来はぶどうの収穫を指し、ぶどうを醸造してワインにする年号、そして車両やジーンズ、ギターなどに対してある特定の年代の事を指す言葉です。ぶどうの収穫が質・量共に良かった時代の年を “vintage” として「特定の年に作られた良いもの」という意味で使用された。さらに意味が派生してワインを含め、車やジーンズ、ギターなどある特定の年の「よき時代」に生産された物が長い年月を掛けて現在にも残る「年代物」といった意味で使用される言葉です。
オーディオ機器でも、多くは半世紀以上も前に発売され、それが今もなお世代をまたぎ愛好家によって音楽が奏で続けられている、いわゆるヴィンテージ・オーディオという世界が存在します。もちろん壊れやすくて修理も大変で、とかく手のかかるヴィンテージ・オーディオを愛する人が少なくないのは、現代の機器ではともすれば稀薄になりがちの音楽の魂や情熱といったものを、濃厚に眼前へ現出させてくれることがあります。その音楽性というか、世界観あってのこととされています。
私もオーディオが好きで、ビンテージの装置は気になる存在です。
私の場合は音楽性というよりはその「佇まい」、「見てくれ」のほうのウェイトが高いのですがーーー
気になるビンテージオーディオを機会をみて紹介させていただきます。
最初は、ビンテージオーディオとしてはまだまだ若くその域には達していないと思いますが、私が所有している唯一の年代物の名機「レコードプレーヤー パイオニア エクスクルーシブP3」です。知人が大切にしていたプレーヤーを譲っていただきました。ブラジリアンローズウッドの天然木目仕上げ!! かなりこだわった作りで、存在感ありますよ!
以下パイオニアの説明文です。
1枚のディスクの音を極限に近く引出し、さらに振動を可能な限り除去し高忠実度再生を実現するため、コスト的制約や技術的妥協を排除し、技術のノウハウの全てを注ぎ込んで1台1台ハンドメイドで仕上げられたステレオプレイヤーシステム。
フォノモーターと軸受構造には、スロットレス、コアレス構造のリニアトルク方式のDDモーターをクォーツPLLで制御する方式を採用しています。さらに、回転軸部の重心を低く設定したSHR(Stable hanging rotor)方式の軸受構造を採用することにより、従来の測定方法では不可能だな回転ムラ0.003%以下・回転数精度0.001%の回転性能を実現してます。
SHR方式は、軸受構造を従来方式の逆構造に設計したもので、まず、支点を重心に近づけ、従来の軸受部を回転側に変更したことにより、回転中に軸受部に慣性が生じ、軸に側圧がかからなくなっています。そして、ガタつき防止のため、軸受のクリアランスは最小限にとってあり、ターンテーブルの外周に加わるカートリッジの負荷に対しても、十分なトルクとターンテーブルの慣性を設定しています。
磁力の強い異方性フェライトマグネットを使ったデュアルローター構造のハイトルクモーターにより、レコードカッティング装置なみのハイトルク(10kg-cm)を実現しています。
さらに、慣性質量700kg-cm2のターンテーブルや過渡特性の優れたサーボ回路の採用とあいまって優れた起動特性(スイッチオン後0.3秒で定速回転)、耐負荷特性(針圧換算で1.5kg)を実現し、安定した精度の高い回転特性を得ています。
トーンアーム部には、トーンアームの軽等価質量化に加え、質量を回転軸に集中したマスコンセントレーション方式とオイルダンプ調整機構を搭載しています。
アーム軸上に信頼性の高いシリコンオイルによる制動を加えることにより、低域の量感と混変調歪の低減を実現しています。また、カートリッジの特性に合わせてオイルダンプの制動量をコントロールでき、ダンプをオフにすることも可能です。
トーンアーム部は、機械インピーダンスを平坦化させるために、あらゆる部分の振動モードの解析と試聴を繰り返し行い、ヘッドシェル一体のカーボンファイバー製インテグレーテッドアームパイプを採用しています。
市販のヘッドシェルの使用を可能にするため、ストレートパイプとS字型ユニバーサルアームパイプの交換が可能です。
電子回路の働きでモーターと逆回転の力を加える電子式ブレーキと、プランジャーを使ってローターの回転を止めるメカニカルブレーキを併用したクイックストップ機構を搭載しています。
モーター部とトーンアーム部を、アルミニウムと高比重材料の硫酸バリウムを積層した重量12kgのベースに固定しています。
さらに、ベースをキャビネットから完全にフロートして、スピーカーからの音圧や床からの振動を遮断するコアキシャルサスペンション方式の防振構造を採用しています。
高いハウリングマージンを可能にするため、三重構造のインシュレーターを採用しています。
25kgの本体を62mmのスプリングを用いたオイルダンプ式ピストン構造で支え、さらにスプリングのサージングを吸収させるために特殊ゴムを使っています。
また、インシュレーターの固有振動数をトーンアームの固有振動数より低い5Hz以下に設定してあるため、コアキシャルサスペンションの防振構造とあいまって高いハウリングマージンを得ています。
キャビネットにはブラジリアンローズウッドの天然木目仕上げのキャビネットと、ハウリング防止に優れた強化ガラス製のダストカバーを組み合せたデザインとなっています。