酸蝕症ご存知ですか

酸蝕症という言葉をご存知ですか?酸によって歯の一部が溶けて(脱灰)損傷を受けた状態のことを言います。むし歯のように細菌が関与したものではありません。症状が進行すると「冷たいものがしみる知覚過敏」や「むし歯のような痛み」が出てくることがあります。

ちなみにコーラ飲料はPH2.2, 栄養ドリンクPH2.5, クロ酢飲料3.1, スポーツドリンク3.5で胃酸の数値PH1~2に近い数字です。これくらいの酸だとエナメル質を溶かす(脱灰)ことが可能で、取りすぎは酸蝕症を引き起こします。

また、他の原因として以下のようなものが挙げられています。

①メッキ工場やガラス細工工場などでの酸性ガスに暴露、吸引すような産業性のもの

②清涼飲料水、スポーツドリンク、ワイン、一部の果汁、ハーブティー、酢などの食品の取りすぎ

③逆流性食道炎、拒食症など胃酸によるもの

④ビタミン剤やアスピリンといった酸性の薬剤によるもの

治療としては、かぶせ物などの歯科治療が必要となりますが、なんといっても原因となる酸性のものをとり過ぎないようにすることが重要です。

原因となる飲料、食品を長時間口の中に入れない、あるいは、接種後は水やお茶ですすぎ洗いすることが推奨されます。また、食品として使われる重曹の水溶液は弱アルカリ性ですので、食料品の重曹を少し溶かした水で「うがい」をすことで口内を中和する方法もあります。